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WRC第4戦 PWRC第2戦 ラリーメキシコはクルマも高山病!?

2007年03月19日|モータースポーツニュース

今シーズン初のグラベルイベントは標高2000メートル!

北欧スノー2連戦の後は、打って代わって温暖なアメリカ大陸に舞台を移す。2007年度のWRC第4戦ラリーメキシコは3月9日にスタート。首都グァナファトからも程近い、レオン近郊のSSは標高2000メートルで、コースによっては2700メートルにも達する。この今期初のグラベルイベントは、次戦から始まるヨーロッパのグラベル連戦の勝敗を占う注目のイベントだ。マシンのセットアップに問題が無いか、各チームは血眼状態。実戦に勝るテストはない。
ランサーWRCでのエントリーこそなかったものの、PWRCが併催となる今回は、多くのグループNランサーエボリューションの姿が見られた。そのなかにはもちろん、黒と赤のアドバンカラーに彩られた奴田原文雄選手のエボIXもあった。ぜひとも去年の雪辱を果たしてほしいところである。


各車パワーダウン必至! ドライバーのテクニックがモノをいう!

ラリーメキシコで勝負のカギになるのは、その標高の高さだ。標高が高くなれば空気が薄くなり、エンジンのパワーが落ちてしまう。なにせ、日本で言うなれば、富士山の頂上から1㎞下を走るようなもの。もちろんドライバーにも負担となる。各チームでは、極力パワーダウンを防ごうと、エンジニアが懸命にマッピングを変更する。それでもロスしてしまう20%ほどの出力は、ドライバーの腕でカバーするしかない。つまり、あまりクルマをドリフトさせずに、効率よく路面にトラクションをかけなければならない。最近のラリードライビングのトレンドとされる、ゼロカウンターをどれだけ実践できているかが勝敗の分かれ目なのだ。

奴田原文雄

レグ1が始まると、PWRC勢でまず抜け出したのがM・ヒギンズのランサーとM・バルダッチのインプレッサ。そのなかで奴田原選手も数ヵ所のSSでセカンドベスト、サードベストを刻み好調なスタートを切る。しかし午後、最初のSS6で、タイヤ交換を終えて再び走り始めたC・ソルベルグの巻き上げるホコリに視界を遮られ、大きくタイムロスしてしまう。それでもPWRC4位でレグ1を終える。3位は14秒差で、スバルの新井敏弘選手が入っていた。前戦で健闘したA・アイグナーを含む数台は高地対策が万全でなく、残念ながらレグ1で姿を消した。レグ2では、その差10秒というヒギンズとバルダッチが秒差の戦いを繰り広げる。奴田原選手は順調な走りだしをするも、またトラブルが襲った。まず駆動系が不調になり、それに起因する不安定なハンドリングの影響でコース上の岩を避けきれずパンク。大幅に順位を下げ、奴田原選手にとっては試練の1日となってしまった。

観客の妨害にもめげず、M・ヒギンズがPWRC初勝利!

M・ヒギンズ

一方、僅差の争いを展開するヒギンズは、観客がコース上の扉を閉じて妨害するというアクシデントに見舞われながらもトップを死守。バルダッチがパンクで沈むとそのまま独走状態となった。そして、レグ3もそのままゴールへ。元イギリス選手権チャンピオン、ヒギンズは待望のPWRC初優勝に輝く。2位は新井選手。奴田原選手は、駆動系修復のためのサービス遅延に与えられた10分のペナルティーを引きずりながらも、結果7位フィニッシュ。貴重なドライバーズポイントを獲得した。今回、目立ったのは観客のマナーの悪さだ。コースの扉を閉められたヒギンズだけでなく、総合優勝を果たしたS・ローブは投石でフロントガラスを割られ、昨年のPWRCチャンピオンのアルアティヤーは置き石によって横転、リタイアを喫した。

第5戦はポルトガル! ヨーロッパでのグラベル連戦が始まる!

次戦は7年ぶりに復活したラリーポルトガルだ。長く続いた伝統ある一戦だったが、増加した観客管理の問題により安全性の不備を指摘され、2001年よりWRCから外されていた。エントリーリストを見れば、全マニュファクチャラーおよびマニュファクチャラーチームが一堂にそろう。カスタマースペックのランサーWRC05も再び3台が出走する豪華な顔ぶれだ。残念ながらPWRCの併催はないが、これは見逃せないぞ。


2007WRCラリーメキシコ最終レグ終了時・総合成績
順位 ドライバー 車両 タイム(2位以下はトップとの差)
1 S・ローブ シトロエン C4 WRC 3時間ジカン48分13秒3
2 M・グロンホルム フォード フォーカスRS WRC06 55秒8
3 M・ヒルボネン フォード フォーカスRS WRC06 1分27秒7
4 D・ソルド シトロエン C4 WRC 1分43秒7
5 C・アトキンソン スバル インプレッサ WRC2006 2分24秒1
6 M・ストール シトロエン クサラ WRC 3分45秒5
7 J・ラバトラ フォード フォーカスRS WRC06 4分11秒8
8 M・ウィルソン フォード フォーカスRS WRC06 12分22秒6
2007WRCシリーズポイント(暫定)
ドライバーズ
1 M・グロンホルム BPフォード・ワールドラリーチーム 32
2 S・ローブ シトロエン・トタル・ワールドラリーチーム 28
3 M・ヒルボネン BPフォード・ワールドラリーチーム 26
4 D・ソルド シトロエン・トタル・ワールドラリーチーム 13
5 H・ソルベルグ ストバートVK・Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチーム 11
6 C・アトキンソン スバル・ワールドラリーチーム 10
7 P・ソルベルグ スバル・ワールドラリーチーム 8
8 D・カールソン OMVクロノス・シトロエン・ワールドラリーチーム 6
マニュファクチャラーズ
1 BP-フォードWRT* 58
2 シトロエン・トタルWRT* 43
3 ストバート・Mスポーツ・フォードRT** 19
4 スバルWRT* 19
5 OMV・クロノス・シトロエンWRT** 17
6 ミュンフィス・フォードRT** 0
2007PWRC第2戦最終レグ終了時・成績
順位 ドライバー 車両 タイム(2位以下はトップとの差)
1 M・ヒギンズ 三菱 ランサーエボリューションIX 4時間8分44秒5
2 新井敏弘 スバル インプレッサ 1分20秒9
3 K・ソルベルグ スバル インプレッサWRX STI 2分30秒7
4 M・バルダッジ スバル インプレッサ 4分7秒4
5 T・パストラナ スバル インプレッサ 8分8秒7
6 S・フォズテク 三菱 ランサーエボリューションIX 16分58秒8
7 奴田原文雄 三菱 ランサーエボリューションIX 17分18秒
8 S・パブリデス スバル インプレッサ 25分39秒2
2007PWRCシリーズポイント(暫定)
ドライバーズ
1 K・ソルベルグ スバル 12
2 新井敏弘 スバル 11
3 M・ヒギンズ 三菱自動車 10
4 O・スベドルンド スバル 10
5 A・アレン スバル 8
6 奴田原文雄 三菱自動車 6
7 M・バルダッジ 三菱自動車 5
8 A・アラウジョ 三菱自動車 5
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